☆ぶちょう(舞帳)造りとミセ造りについて

2011年4月22日

 

bt-kankouchipage.gif

 

 

「ミセ造りは漁村の住まいの軒先に設けられ,上部のウワミセと下方のシタミセとの二枚の板戸を召しあわせて,雨が降れば雨戸として使われた柱間装置である」

 

これは, 阿波のまちなみ研究会における田村栄二さんの定義である。(「阿波のまちなみ探訪」H20阿南まちなみ研究会より)

 

氏は続いて,晴れたときは,シタミセを降ろして店(ミセ)となり,物品を並べたり,網の繕いや魚をさばく作業台,座っておしゃべりをしたりするコミュニティー装置でもあった。

 

と述られています。これはほんとに短い言葉で,要約されていると思います。

ミセ作りは,帳(とばり)が回転して(舞う)ぴったり合わさるため,近時は「舞帳造り」とも呼ばれます。

 

 

(分布)

 

徳島南部から高知県東洋町まで広く分布しています。

漁家の家造りです。

特に多いのは,美波町の西由岐・東由岐,海陽町の鞆奧,牟岐町出羽島などです。

 

 

(構造)

 

ウワミセ

・戸板風の板を,ちょうつがいで上部の横架材(長押)の外側に固定されており,上に手動で跳ね上がるようになっている。跳ね上げた場合は軒に固定される。

 

シタミセ

・縁側風の板を,ちょうつがいで床部の横架材(大引)の外側に固定されており,下におろせるようになっている。足は板の中にたたむことができる。

 

普段は,シタミセを出し,ウワミセは跳ね上げている状態。雨戸はなく,夜間や台風事等は,ウワミセとシタミセが合体し,頑丈な雨戸になる。

通常外と中の境にはガラス戸が入っている。

 

 

(ミセの風景)

 

・ミセでは網の繕いをしている。また,延縄などにえさをつけたりする。

・お年寄りがあつまり,談笑している。

・ミセでは子どもたちが将棋やママゴトなどをして遊んでいる。

・ミセと言っても,商店以外何かを販売するということは無いと思われる。